四季折々(日々彦・詩歌の記録)

主に俳句、付随して詩歌などの記録

詩歌ノート

◎まど・みちおの『続・全詩集』の戦争協力詩について

〇過去に起こったことを現在に活かすことについて。 知人のブログに、まど・みちおの戦争協力詩に触れていて、思うことがあり調べてみた。 2015年11月戦争協力詩を含む「続 まど・みちお全詩集」(理論社、2015・9月)の刊行を期して、報道各社、関係者など…

◎古山高麗雄『日本好戦詩集』を読んで

〇複眼的戦争論 古山高麗雄『日本好戦詩集』(『季刊藝術』1979年冬号)は、『季刊藝術』の編集長として、また作家として活動していた58歳のときの自伝的短編小説である。 自分で自分が腐ってしまうような日常をつくっている主人公が、自炊をはじめて、と…

◎ユーモアの精神で「老い」「病」を生きる(天野忠の詩集から)

〇内田樹『ひとりでは生きられないのも芸のうち』のなかの小編「あなたなしでは生きてゆけない」から、自分にとって「かけがいのない人」について考えてみた。まず浮かぶのは妻である。面と向かってはいわないが、心の底にはあるだろう。 70歳を過ぎた私たち…

◎長田弘さんの死去に触れて、覚書

○「日常愛」に生きぬいた人 今年の5月3日、詩人の長田弘さんが亡くなった。「逝去の前日、毎日新聞のインタビューに応え、刊行されたばかりの『長田弘全詩集』(みすず書房)に託した思いを語った。これを集大成に半ば死を覚悟し、残された時間を自分のた…

◎「老い」と「しなやかな心」(天野忠詩集より)

〇わたしの現状 一昨年診断された脊髄小脳変性症の進行は、ますますひどくなりギクシャク度は増していて、ふらつきも頻度を増している。 居宅では何とか一人で動いているが、妻の支えなしには外出もままならない状態だ。 肺機能が悪いのでコロナウイルスの感…

◎さだまさし『いのちの理由』と吉野弘の詩「生命(いのち)は」

〇二人目の孫の出産で、何人から、お祝いの言葉をいただきました。 その中に、娘と同期の親御さんがいて、丁寧なお便りがあり、《娘は、彼女らしく変わらない面と、年齢とともに成長してどんどん変わっていく面があります。誰でもそうでしょうね。それなので…

◎吉野弘『二人が睦まじくいるためには』に思うこと

〇吉野弘・詩『二人が睦まじくいるためには』に思うこと。 最近、いろいろな人との出会い・交流が続いている。人は基本的に独自なものではあるが、数多の人やものなどに支えられて生きていける。 その中で、よりよく生きているうえで、とりわけ大事にしたい…

◎吉野弘と花と樹々のうた

〇これは、詩「奈々子」で読まれた久保田奈々子さんが「花と木」というテーマに沿って編んだ詩集だと述べている。 「あとがき」で次のようなことを書いている。 《父の詩は、日常の何気ない「こと」や「人」を題材にしているものの方が多いように思っていた…

◎貧しい発想に押しつけられる (岩崎航の詩「貧しい発想」,ノヴァーリス「光に関する論考など)

〇それぞれの意味の世界へ 岩崎航の詩「貧しい発想」の中の「貧しい発想を押しつけるのは やめてくれないか」という表現に出てくる「押しつける」という言葉に着目し、ブログなどに「貧しい発想法は、結局のところ、自分自身を縛ることになり、押しつけるこ…

◎魂の奥底から思うこと(岩崎航詩集『点滴ポール ~生き抜くという旗印』を読んで。②)

※同日の【貧しい発想(岩崎航詩集『点滴ポール ~生き抜くという旗印』を読んで。①)】に続いての投稿記事。 〇2015年5月、6月と読売新聞のヨミドクターの岩永直子さんから5回に亘って編集長インタビューを受けて、その記録が、読売新聞・「yomiDr」に掲載…

◎貧しい発想(岩崎航詩集『点滴ポール ~生き抜くという旗印』を読んで。①)

※この記事のもとは、2016年1月6日に発表した【岩崎航詩集『点滴ポール ~生き抜くという旗印』を読んで。】である。そこに今の時点で考えたことなどを付け加え、読売新聞のヨミドクターの岩永直子さんとのインタビューの発言を編集した。2回に分けて述べる。…

◎阪神淡路大震災を詠む」に触れて

〇『阪神大震災を詠む』(朝日新聞社、1995年)から ここ数日、阪神大震災関連の短歌、俳句を詠んだ。 その中で、朝日新聞社の企画「阪神大震災を詠む」に投稿された詠草の数は、三週間ばかりの間に、一万七千余通と言われている。朝日歌壇、句壇の選者がそ…