〇アインシュタインの言葉から
友人からの連絡で「アインシュタインの言葉」に刺激を受けて、いろいろ調べている。
アインシュタインの言葉について、さまざまな書籍があり、インタネットで「アインシュタインの名言」と検索すると、英文の付いたものも検索できる。
だが、ある文章にある一部文の言葉は、前後の文脈を見ていかないと、その真意がもう一つ分からないものである。
そのため、出典の明示が欠かせないが、それをしていない「言葉」の紹介が多い。またその原文、少なくとも確かな翻訳者による独文から英文あるいは日本語文に翻訳したものであることが望ましい。
アインシュタインも何かで触れていたと思われるが、「自身が述べた言葉には責任を負うが、翻訳したものには、責任を負えない」と。
・友人の紹介した、ニュー・ヨーク・タイムズに掲載された、アインシュタインからの手紙の英訳は次のようなものであるそうだ。
"A human being is part of a whole, called by us the "Universe," a part limited in time and space. He experiences himself, his thoughts and feelings, as something separated from the rest--a kind of optical delusion of his consciousness. This delusion is a kind of prison for us, restricting us to our personal desires and to affection for a few persons nearest us. Our task must be to free ourselves from this prison by widening our circles of compassion to embrace all living creatures and the whole of nature in its beauty."
〇2018年句日記(3月25日~3月31日)
(25日)・言の花時空を超えてかげろへる
知人のFacebookへの投稿記事から、アインシュタインの言葉が話題になっている。
〈人間の存在は、我々が「宇宙」と呼ぶ全体の一部であり、それは時間と空間において限られた一部である。人は自分自身、自分の思考や感情を、他から切り離されたものとして経験する。これは意識における妄想である。この妄想は、我々にとって一種の牢獄であり、個人の欲望と、最も近しい数人への愛情に我々を限定してしまう。 我々の努めるべきことは、全ての生きものと自然全体の美しさを包含する同情の環を広げることにより、我々自身をこの牢獄から解放することである。〉(1972年のニュー・ヨーク・タイムズから)
「delusion」=妄想は、「根拠のないありえない内容であるにもかかわらず確信をもち、事実や論理によって訂正することができない主観的な信念」とある。病的にかかわらず、意識そのものは、そのような傾向を生じやすいものと思っている。何かを考えるとは、その自覚から始まるのだろう。